[コメント] 隣の家の少女(2007/米)
原作のインモラルさは無いが、映画版は映画版で虐待を受けた後での少女と主人公の会話が彼女が唯一心救われる瞬間という効果を上げており悪くないと思う。最後も儚くて印象深かった。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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ジャック・ケッチャム原作の「隣の家の少女」の実写映画化。
少女が居候している家の女性の指示で近所の子供たちに虐待されるシーンは、虐待する子供たちの演技が素ではないのかというぐらい真に迫っているのもあり、かなりショッキングな出来。
原作は主人公の少年が、虐待される少女に対し、時には虐待に参加したり、見過ごしたりし、その罪悪感すら正当化してしまうというインモラルさが重点になっていたが、映画版では子供ゆえの弱い立場から、傍観するという手段しか取れず、最後には意を決して少女を救うために行動に出るなど、どちらかというと正義感のあるキャラに改変されている。
原作のインモラルさは無いが、映画版は映画版で虐待を受けた後での少女と主人公の会話が彼女が唯一心救われる瞬間という効果を上げており悪くないと思う。最後の少女の死の瞬間の会話も儚くて印象深かった。
役者としては虐待を受ける少女メグ役のブライス・オーファースや主人公の少年デヴィッド役のダニエル・マンチ、メグの障害を持った妹スーザン役のマデリン・テイラーら子供たちの演技がともかく演技とは思えないぐらい鬼気迫るものがあり、特にダニエル・マンチはメグに対する罪悪感と虐待行動に反抗した際の報復を恐れる恐怖感と入り混じる複雑な感情表現を見事に演じていて素晴らしかった。
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