[コメント] アルプス 挑戦の山(2007/米)
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ホントは『アイガー北壁』を見たかったけど、近いし安いし(600円)でこちらを見たのだが、アイマックスの迫力ある大画面に大満足。所沢のあんなところ(と言っては地元の人に失礼だが)にアイマックスを遊ばせておくのが勿体なく思えるほど場違いに贅沢な施設である。フィルムサイズとか専用の機械とか配給権とかよく知らんが、普通に『アバター』とかの3D映画を上映できないものだろうか。ちなみに品川のアイマックスは2007年に閉館したらしく、ここが都内で唯一の施設になってしまったのは知らなかった。
とは言っても、満足したのは映像のみで、ストーリーなどはあってないようなもので2点レベル。アイガー北壁の登攀記録映画かと思いきや肝心の登攀場面はかなり大雑把だ。北壁の下の方にへばりついたシーンで遥か頂上までカメラがパンして「ウゲッまだこんなにあんのかよ」と思わせておいて、次のシーンでは頂上まであと1/3という感じにワープしてしまう。あまりにもあっけなく北壁を征服してしまうので頂上の万歳シーンは全く胸に迫らず、挙句の果てにはパートナーのおばちゃんが「背中が痛い」とかいう理由でヘリコプターで「バイバイキ〜ン!」と飛び去ってしまう始末。あれではちゃんと北壁を辿ったのかも怪しく思える。もしかして麓からヘリコプターで頂上まで一気に飛んで降ろして万歳シーンを撮ったんちゃうかと。 北壁のどのルートを通ったのか、北壁が困難とされる理由(オーバーハングしている部分?)など、素人でもわかるような解説が欲しかった。 アイガーぐらいの高さ(3975m)だとヘリコプターで頂上まで行けるというのがこの映画最大の発見だったりする。「アルプスヘリコプターツアー!あなたも夢のアイガー頂上ヘ!」なんて企画したらウケるのではないだろうか。(ちなみにちょいと調べるとヘリコプターの最大高度は11000mの記録も有るようで、ヘリでエベレスト頂上に着陸した人までいるらしい。)
とまあほとんど貶してしまったが、そもそも40分の短編映画にストーリーを盛り込めというのが無理な話であり、やはりこの作品は映像を純粋に楽しむ為に作っているのだろう。それだけに映像の方は欠点を覆い隠すぐらい本当に素晴らしかった。ただし劇場鑑賞に限る。
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