[コメント] ザ・ロード(2009/米)
本物の絶望の前では一筋の希望はものの役に立たないことを知った。そして、そのことを希望をもたない理由にしなくてもよいことを知った。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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最後のスタッフロールの前半、サントラの代わりに、プロペラ機のようなものが旋回飛行をしているかのようなエンジン音と、明るい話し声が低く響いていた。
もしかしたら、劇中にあったような、ヴィゴ・モーテンセンの過去の、世界がこうなる前の時代の回想かもしれない。
それとも、子どもを加えた5人の家族が、救援ではないにしても飛行機を飛ばせるだけの、残された文明と出会い、明るい希望を持ったのかも知れない。
しかしひょっとしたら、一見そう見えても、その飛行機は獲物を探す強力なハンターのものであり、5人の家族には絶体絶命の危機が訪れたのかもしれないのだ。
そういう空想をかきたたせる力をもったラストは嫌いじゃない。
灰色のモノトーンで統一され、色彩を感じるのはものが燃える炎と人間の血痕という絶望的なまでの美しい画面が非常に良く似合った映画だった。
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