[コメント] 小さな命が呼ぶとき(2010/米)
社会に活力を生むための仕掛けを考えていく姿勢と、それこそが守っていくべきものであるとの想いの熱さがビンビン伝わる。中規模映画の醍醐味を感じる作品。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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「なんとしてでも自分の子供の命を救いたい」。まさにその想いこそが父親を懸命に奔走させる。だが、自分の子供が助かりさえすればそれでいいのか?と問われたら、誰しも答えに詰まるだろう(・・・そういう世の中であって欲しい)。この映画を見ていて唯一気になったのが、懸命な奔走の陰で肥大化する父親のエゴだったのだが、最後に、父親もそれに気づく(・・・この想い)。だが、見ているわれわれもすでに、この子供たちを救ってやりたいという気になっている。そして、その気持ちには見事な形で救済が与えられる。一言で言って、脚本がべらぼうによく出来ている作品。新薬の開発に成功し、それがFDAに認定されると、その後7年間はその薬の製造・販売を独占することが認められる。この法律が施行されて以降、アメリカではバイオ・ベンチャーがビジネスとして成立するようになったのだそうだ(それでも9割は失敗すると映画の中では言ってたが)。そんなアメリカ社会の活力の仕組みにも触れられる作品。
80/100
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