[コメント] 特攻野郎Aチーム THE MOVIE(2010/米)
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
『特攻野郎Aチーム』のTV版というのを、実は一度も見たことがない。『ナイトライダー』とか『マイアミ・バイス』とか、夜中にやってるアメリカのTVドラマというのは今ひとつ体質に合わず、長時間見ていられないのである。
そんな私事(わたくしごと)はともかく、今回の映画版も見るかどうか結構迷っていたのだが、主演のリーアム・ニーソンが強引に安っぽい雰囲気にメイクしているのを見て、これは行かなければと思った次第である。
TV-CMでも登場する「落ちながら戦車で発砲」シーンは結構最初の方に出てくるのだが、そこからも、この映画のサービスてんこ盛りぶりが伝わってくる。なにせ荒唐無稽としか言いようのないアクションシーンを強引に詰め込んで、考える隙も与えてはくれるが、物理法則等々いろいろな整合性はどうでも良くなってくるアホらしさで、ひたすら楽しませてくれる。
安っぽいメイクをしても、リーアム・ニーソンは出てくるだけで画面が華やかになるゴージャスさがあるし、『第九地区』で主人公を演じていたシャルト・コプリーもすごくイイ。コプリーは、本作では非常にエキセントリックな人物を演じているのだが、これが『第九地区』での彼がウソのようにハマっており、彼のセリフ一つ一つが笑いださずにいられないようなおかしさとアホらしさがあってすばらしい。その定まらない視線からも変さがあふれ出しており、久々に大ヒットの人物造形である。
ストーリー自体にはほとんど意味が無く、導入部なんかほとんど忘れてしまったし、忘れてしまっても問題ない程度の内容であるが、なにせインパクトあるアクションシーンと、それを埋めるつなぎの間(ま)が非常に活き活きしていて、見ているだけで楽しい。
何も考えなくて良いので、疲れている人にはお勧めである。
TV版オリジナルのことはよくわからないが、エンドロール前のシーケンスはオリジナルを知っている人なら楽しめるのだろうなと思う。
なお、エンドロール後にもオマケがあるので、絶対帰らないように。毎度思うのだが、エンドロールの五分も我慢して座っていられない連中というのは、実に不思議な連中である。
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