[コメント] 鼠小僧次郎吉(1965/日)
鼠小僧は戦前には、衣笠貞之助と山中貞雄が映画化している由。本作は戦後初。ニヒルな60年代に義賊が再登場した具合。話はイマイチ、大映名物美女軍団は手堅い。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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林与一の二役は小谷新九郎という人物の方が面白くて、鼠小僧が霞んでしまった。「俺が捕まっても第二第三の鼠小僧が現れるさ」というネズミの哲学ももうひとつ刺さるものがない。「市ヶ谷と四ツ谷の間」と云われる貧民窟のセットがいいものなのだが、その地所買った神田隆と住人との丁丁発止がもうひとつ盛り上がらない。短尺だから仕方がないなあ、といういつもの感想。
ただ、最後の鼠小僧、提灯と屋根瓦の逃走は伊藤大輔のいい再現で、義賊の主題に相応しかった。なぜか舟漕いで再登場してネズミを助ける藤村志保が嬉しい。姿美千子もいいし、序盤に須賀不二夫と絡むやたら明るい明星雅子もいい。「天下の旗本と寝るの、おらあ初めてだ」。
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