実に80年代的なプロレスアクション映画。中盤のジェット・リーVSドルフ・ラングレンや終盤のシルヴェスター・スタローンVSスティーブ・オースチンなどの肉弾戦が実に懐かしい。

また、これだけの役者陣を集めながら全員に均等な見せ場を作っているスタローンの、監督としてのバランス感覚も見逃せない。個人的にはミッキー・ロークの独白と、敵ながらゲイリー・ダニエルズの奮闘が気に入った。教会での会談も、あの三人が会話しているというだけで奇跡の名場面に思えてくる。

本格派アクションとしての緊張感は殆ど無いが（まあ今まで数々の映画で死闘を繰り広げてきた「ワンマン・アーミー」揃いのあの面子だと誰も負けそうにないし）、オールスター勢ぞろいのお祭り的な楽しさは存分に味わえる秀作だ。