[コメント] 愛のアルバム(1941/米)
実子を持つことの出来なくなった夫婦が養子をもらって育てる哀しみと喜びを描くという筋はいたってシンプル。判事の前で切々と訴えるケイリー・グラント の演技にはほろりと来る。日本赴任中の地震のシーンのリアルさはわが被災経験に照らしても納得もの。
ケイリー・グラントは、この役もそうだが、普通の家庭生活には収まりきらないあぶなかしさを常に表情の閃きやちょっとした行動の中にうかがわせる。ほぼ同年代のジェームズ・スチュアート扮する数々の役との最大の違いはここにあるように思う。そしていつもながら、惚れ惚れするようなスーツの着こなし。妻役のアイリーン・ダンとあわせ、実に絵になる。戦時に突入しつつあるアメリカで、家庭にいること、家庭を持つことの喜びを謳った佳品。
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