[コメント] 僕と妻の1778の物語(2010/日)
映画を見終った人むけのレビューです。
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今日は、映画を観た。タイトルは『僕と妻の1778の物語』。草なぎ剛と竹内結子が主演だったが、今度は黄泉がえらず、ちゃんとあの世へと旅立っていこうとする妻に、SFしか書けない不器用で夢見がちな小説家がしたこととは…という、眉村卓氏夫妻の実話に基づく心温まる物語だった。
氏の小説は、少年時代によく読んでいた。「なぞの転校生」や『ねらわれた学園』等々、そのタイトルや物語は今でも脳裏にこびりついている。しかし、氏の小説世界が文字以上の面白さをもって映像化されたという記憶は僕にはない。そしてまた今回のこの実話も、実話以上の感動をもって映像化されなかった。それはとても残念なことだった。
個人的には、星護監督の、押しが過ぎる演出がどうも好きになれなかった。これはあくまでも推測だが、監督はこの物語に心底感動された方なのではないかと思う。それは決して悪いことではない。しかし、その個人的感情をそのままに「泣けるでしょ。泣いてください」とばかりに観客に押し付けるのは逆効果だ。
例えば草なぎくんの演技にしても、彼の姿に段々と感情移入していく患者や病院の職員にしても、彼らが感情を前へ前へと出せば出すほど個人的には引いてしまったし、極めつけはその尺の長さ。思い入れがある分、撮りたいものがたくさんあったのはわかるけれども、これはテレビドラマではないのだ。この物語で2時間20分は、やはり長すぎる。
というように、色々と話したいことはあるが、実話ベースの物語にあまりなことを言うのも何だし、あとはもう「空白」ということにしておこうと思う。
気がつけば物語を書くつもりがエッセイになってしまった。
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