[コメント] ヒア アフター(2010/米)
主人公の描写はまだ許されるが、私としてはヒロインの心の向かい方がどうにも腑に落ちなかった。☆3.7点。
インドネシア大津波を経験し、臨死体験をしたマリー(セシル=D.F.)。あれだけの災害に直面した人間が、死の恐怖や生への不安でなく、死後の世界や降霊に興味が向くというのが、私にはまず不自然に感ぜられた。個人主義のフランス人ならではの達観なのだろうか。或いは彼女がツーリストとして被災したという事はあったかも知れない。現地で暮らしている人間、家財全てを失ない近親者を失った人間では、そういう方向には行かないだろう。
災害にあった人間の「その後」としては『フィアレス』('93/米)の方が私は納得出来る。
ジョージ(デイモン)の演技も相変わらず抑えザルで、自らの音楽と相俟って東林監督好みだとは思うが、メラニー(B.D.=ハワード)の描写やジョージと彼女の絡みなどは、舌足らずとしか言いようが無い。
津波の描写は今でもリアルだったと思うが、元々そういう監督ではないし(今回初挑戦だったとの事)、災害そのものに映画が向いてない以上、そこに寄り掛かるべきではない。だから☆3点台とする。
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