[コメント] 八日目の蝉(2011/日)
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
お涙頂戴劇は過分に拒否反応を示すときもありましたが、ここにきて歳をとると、あらゆる面で涙腺を刺激するもんですね。
とにかくおいおい泣きました。
何に泣いたのか?と自問するんですが、やっぱり孤独というものの果てしない性と申しますかね、一人で過ごす日々がそれなりに長くなると自分というものを見失ってしまうもんなんですよね。だから男性と女性の違いを感じながら、この誘拐した女性(永作博美さん)の素性にシンクロしてしまうんでしょうかね。
とにかく永作博美さんは上手でした。彼女の演技はいずれもいい。最近特にいいですね。幼さの残る少女のような、そして母親としての大人のような、それから女としての厳しさとか、いずれも演技を仕分けてますね。見事でした。
彼女は一見すると擦れた感じがする反発心旺盛な過激な印象の残る顔立ちなんですけど、『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』あたりから少し演技の幅が広がってきたような気がします。
『酔いがさめたら、うちに帰ろう。』もよかった。
何となく小泉今日子さんが最近演じる役と重なるんですけど、それでもこの映画の彼女の立ち居振る舞いは、最近の映画の中で最も印象的ですよね。
この映画は要するにアイデンティティの問題を取り上げていると思います。
自己同一性
誘拐された子供が家に帰って育つ。
そして大人になる。
果ては自分が何なのかがわからなくなる。つきまとうんでしょうね。トラウマとしての子供のころの思い出が。
だから自分探しの旅に出かける。
そして辿り着いたところが幼いころ過ごした小豆島だった。そこに残された写真が真実を映しているということですね。
この写真には泣きましたねー
ということで、別枠でブログに記事を書きましたので、残りはそちらをご覧ください。
http://blogs.yahoo.co.jp/chokobostallions/62429752.html
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