[コメント] 人生、ここにあり!(2008/伊)
エイドリアンと理事長のギャグがとりわけ素晴らしく、キスシーンは美しく、靴しか映さないカットはとても優しい。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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R.D.レインの反精神医学運動は単に否定されたのだという情報しか持っていなかったのだが、このような形で結実しているのに驚いた。それが向精神薬とのセットであるにしても。近年は日本でも地域医療が提唱されており、経費節減など否定的な側面で語られることが多いが、本質的にはここで描かれているように、脱監禁の取り組みなのだと知らされた。
本作は、レインのような人の理論が具体的に実を結ぶには、本作の主人公のような対人感覚とユーモア、理想と政治感覚が必要であることを示してとても説得力がある。何かを成し遂げるのは、このような人なのだ。障がい者のセックスをこれほど明るく描いた作品を私は知らない。彼等の症状があるときはユーモアとして、あるときは現実として、綿密に連鎖するホンも素晴らしい。「誰だってイカれているわよ」というありふれた科白が、とても印象に残る。
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