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[コメント] 三人のあらくれ者(1956/米)

チャールトン・ヘストンアン・バクスターも辛気臭いシーンは厳しいが、喜劇的な場面では好調だ。結婚に至る過程のいいかげんさは『10ミニッツ・オールダー 人生のメビウス』のアキ・カウリスマキ篇「結婚は10分で決める」に匹敵する。隻腕のトム・トライオンの屈折感表現にも節度があって悪くない。
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**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
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後半、バクスターの過去を知ったへストンの葛藤に劇感情の比重が移るあたりからはどうも辛い。当時・当地における「女性」「結婚」に関する認識の枠組みを考慮に入れても、へストンが単なる偏狭な男に成り下がってしまうように見える。ただの役人にすぎないことを自ら強調するブルース・べネットの悪役具合など、微妙な匙加減が効いた部分もあるが。しかしクライマックスの銃撃は簡潔でよい。やはりルドルフ・マテはアクション演出に一定の信頼が置ける監督だ。ギルバート・ローランドが格好よい役回りをきっちりこなしているあたりも得点が高い。

(評価:★3)

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