[コメント] 青いソラ白い雲(2011/日)
ヒロインのぎこちなさ、つたなさは目につくが、「3・11」後の日本を少しの毒と風刺とメッセージを込めながらエンターテイメントに仕上げようという心意気は見上げたものだ。
自分や相手を守るための嘘は、腹立たしいこともあるがそれを互いに思いやることができれば、人生の大事なスパイスになるだろう。しかし、一国の政府が国民に対して嘘をつくのはそれとはまったく別ものではないか。なんてことを考えさせる脚本も悪くない。
本作は、時にこっけいに今の日本の現状を映画として、臆することなく堂々と描いたと思う。あらゆる創作物が現実から離れられないように映画も当然そうだ。そして映画として、どうするのか。
ヒロインやその友人たち4人の若手女優のぎこちなさはそのプレッシャー故、と見てもいいのだけど、単に予算とギャラの関係で決まった役者の力量というのが現実なのだろう。そこがまた、映画らしくていいじゃない。
後、タイトルに込められた思いもそれなりに心を打つ。ラスト、唄いながら犬を連れて歩いていくヒロインの姿だけは、その不自然さ、似合わなさが返って心に迫るものを感じさせた。
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