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[コメント] 運命の子(2010/中国)

重厚で迫力のある画が映える。この丁寧な美術だけでも一見の価値がある。そしてそれに応える、「復讐」という、人生の苦い運命が複雑な後味を残す。
シーチキン

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







憎しみがつのる中で、敵対する一族の振舞いがいよいよ我慢のならないものになり、これを根絶やしにする。そういった憎しみというものは、それからさらに十数年も続くものなのだろうか。

「敵を教えないで」と言い残して自決した母親の願い、「敵を敵と思わなければ無敵だ」という含蓄のある箴言。そして十数年という歳月の積み重ね。

これらを踏まえてもなお消しきれない「復讐」とは何なのか。そう思っていても剣をおさめることのできない、人の業の深さがなんとも言えない哀しみを感じさせ、見応えのある一本に仕上がった映画だった。

(評価:★4)

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