[コメント] コロンビアーナ(2011/米=仏)
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
親を殺された少女が殺し屋になって復讐をするという ベタなストーリーをリュックベッソン監督が味付けしているので、 復讐劇としては緩い話になっている。
相手はマフィアの大物なのだ。
マフィアに復讐なんてしようとしたら、 それを計画しただけで、ものすごい仕打ちを受けそうだ。
ましてや本格的に暗殺してしまったらどんな追い込みが待っているか・・・。
血で血を洗うマフィアの復讐は自分だけでなく、 自分に関わりのある全ての人に及ぶ事ぐらい マフィアの事を良く知らない私ですら想像に易い。
自分の親を目の前で殺されて、 その後、殺しの世界で生きてきたカトレアに、それが分からないわけがない。 マフィアに復讐をするという事は 自分の全てだけでなく、自分に携わる全ての人の人生までも巻き込む訳だから それ相応の覚悟がなければできないのだ。
それなのに、 それなのにだ。
恋人といちゃいちゃしたり、身内に会いに教会に出かけて行ったり、 現場に「あなたに復讐しますよ~」とカトレアの花を残したり・・・。
危機感の欠片もないんですよ。カトレアちゃん。 本気の復讐を考えているのなら、そんな事絶対にできないはずなのに。
もし最後の復讐の前に、 復讐後、必ず受けるであろう報復で、 自分の愛する人がマフィアに殺されるぐらいなら、 「最後は自分の手で愛する人を苦しませずに殺す」ぐらいの気持ちがあったなら、 復讐の覚悟とそれにかける強い気持ちも理解できたのだが・・・。
あんなにあっさりマフィアに殺されてしまっては、伯父さん達も浮かばれないだろう。
ハラハラしたりドキドキしたり、スリルという部分では楽しめたが、 はたしてこの映画はその部分を撮りたかったのだろうか? そうだとしたら合格点をあげられるが、 もし、この映画が復讐劇を描いた作品だと言うのならあまりにお粗末過ぎる。
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