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[コメント] 映画と恋とウディ・アレン(2011/米)

九〇年代から『マッチポイント』にかけてを低迷期として一括する識者が現れるけれど、アレン史的には定説なのかしら。『スコルピオンの恋まじない』や『さよなら、さよならハリウッド』も好きな私としてはちょいと心外だ。アレン本人は韜晦の素振りも見せずに、実に率直な言葉で自身について語っている。
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とりわけ笑ったのは、若かりし頃のウディ・アレンがカンガルーと拳闘試合に挑むアーカイヴ映像だ。まずもって実際にカンガルーに拳闘をさすという企画自体がめちゃ馬鹿なのであるが、アレンの「貧相な」身体を駆使した情けないリアクションの数々も瞠目と爆笑を誘う。アレンと云えば言葉の人、頭脳の人という印象が強いけれど、いやしくも映画の主演を務めうる俳優である。(グルーチョ・マルクスもそうであったように)やはり類稀なる身体性を持った人物だとの思いを新たにする。

(評価:★3)

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