[コメント] その夜の侍(2012/日)
かなり良い。ともすれば演劇的な臭さに陥りそうな役者たちの演技を、草木の揺れや背景を通る子供や電車、長回し或いはカットを割ることで、つまり「これは映画ですよ」という出来事性を強調するカメラによって中和し得ている。終盤の雨や室内照明には相米慎二を想起した。
それにしても小道具の選択が面白い。何故プリンなのかというと最後にああやって潰すからだろうし、留守番電話の消去とともに過去の克服を表す。或いは新井浩文が綾野剛に投げつけるビニール袋!行き場の無い怒りをビニールの漂う動きが見事に視覚化している。
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