やっぱり、小津を気にせず観られたら良かったのかもしれない。小津っぽくしてる役者とそうでない役者がバラバラのような気が（してる：西村雅彦、中嶋朋子など、してない：妻夫木聡、蒼井優など）。いや、バラバラはバラバラで良いのかもしれないけど、やっぱりオリジナルを何回も何回も観た客の一人としては、一致してたりしてなかったりで、どうにも集中できない。まぁリメイク観る資格なしってことなのかもしれませんが。

あと、一点気になったのが、おじぎの場面が多すぎること。意識的に多くしてるとしか思えない。海外受けを狙ってのことですか？ちょっと鼻についた。

そして、どうでもいいけど、本編が終わったあと「この作品を小津安二郎監督に捧げる」と出て、なんとなく「これはちょっと図々しいような・・・」と思いつつ劇場を出たところ、いかにも気難しそうな初老の男性（中日ドラゴンズの帽子着用）が、外でゴミ袋を交換していた映画館スタッフに、「小津安二郎に捧げるっていうけど、こんなの捧げたって小津に突き返されるぞ！」と怒鳴っていた。スタッフ気の毒だなーと思って苦笑したけど、ちょっとだけ初老の男性に同意した。