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[コメント] 図々しい奴(1964/日)

声高に傑作だと宣伝するような映画ではないが、しかし実に安定した品質だ。フルショットの美しいシーンが沢山ある。
ゑぎ

 主人公の戸田切人と若様−杉浦直樹が岡山の遊郭を歩くシーン、2階の窓から女たちが嬌声を上げる。成人した切人−谷啓が杉浦と佐久間良子を引き合わせる小田原城址のシーンもフルショットが綺麗だ。そして徴兵礼状の来た夜のシーン。この佐久間が切人に身を任せようとするシーンも切なくて良い。ただし冒頭、岡山城をバックにしたタイトルクレジット中に挿入される谷啓の主題歌が一番印象に残る。「押せばできるさやってみろ、ヤレヤレヤレェー」という青島幸男の歌詞。

#備忘で配役について記す。

・冒頭シーンの巡査は花沢徳衛。このシーンで人力車に乗った華族(伯爵)は左卜全宮園純子

・伊勢田の殿様の家。北龍二が仲人か。浪花千栄子が侍女。

・成長した切人−谷啓、汽車で東京へ向かう中で西村晃に出会う。西村晃と二人で吉原へ行くシーンで登場する遊女は関千恵子

・谷啓が住みこみで働く饅頭屋−虎屋のお嬢さんが佐久間良子。この虎屋には書生の長門裕之がいるが、本作では以降出てこない。虎屋の番頭さん?は中村是好

・独立した切人のもとへ浪花千栄子が連れてくる許嫁は子役の上原ゆかり

・切人の隣人のカフェの女に根岸明美。豊満で妖艶。

・切人、饅頭屋の事業を始める。陸軍大臣−上田吉二郎に日参する。

(評価:★3)

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