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[コメント] ビフォア・ミッドナイト(2013/米)

ゾンビ』3部作('68/'78/'85年)に匹敵すると一部で言われていたとかいないとかいうこのシリーズも、愈々堂々の完結編。☆3.4点。
死ぬまでシネマ

2人だけのストリート散歩会話劇が持ち味のこのシリーズ、完結編ではまさかの皆んなで会話、家族で会話となる。その意味する所は…、

夫婦とは何か、という事なのだ。前2作では恋人とは何か、真に愛する人との関係とは何か、を探っていた二人であったが、結婚を果たした今、二人の前に立ちはだかるものは、夫婦としてどう相手を愛するのか、という事なのだ。だから愛する事を探求するこのシリーズからは決して離れてはいない。

若い二人には、間に何も要らない。肩書きや国籍だって要らない、という所から関係は始まる。第2作では二人は肩書きを持ち、自分の道を歩き始めていたが、それでも二人の間には何も邪魔なものはなかった。それが、今回はそうは行かない。家族が挟まり、自分のキャリアが挟まっている。猫の「チェ」では済まないものを挟み乍ら、それでも抱き合わなければならないのだ。本の題名も言い訳じみた長いものになる。無様だ。だが C'est la vie、それを含めての La Vie en rose だろ?

それでも二人は散歩シーンで真骨頂を見せる。いつもの様に、揶揄っては引き受け、また返す。戯れる波の様に。

(評価:★3)

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