[コメント] 仁義なき戦い 頂上作戦(1974/日)
実は私が初めて本シリーズを観たのは本作で、何だか訳が分からなかったという印象しかなく、それで長いことシリーズを観てなかったという経緯もあります。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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太平洋戦争直後から始まった広島抗争劇もここにおいて約20年の年月が流れたという設定で、『広島死闘篇』(1973)では犬食ってた位に小さかった広能組も呉で大きな組織へと変わっている。シリーズの一本として観るならば、それなりにまとまった話ではあろう。だがあくまでそれは「シリーズの一本」であり、単体として観ると、ごちゃごちゃした歴史的経緯に飲み込まれてしまい、訳が分からなくなってしまう。演出の激しさこそは健在なれど、あくまで抗争の一部でしかない。
菅原文太がどれだけ格好良いか?と思って観ると、実は全然登場してなかったりするので、肩すかしに合うが、本作の主役は鉄砲玉として扱われる小倉一郎。主役としてはちょっと力不足だったかな?お陰で広能の立場は、自分を慕って集まってきた若者達の死屍累々たる骸を見ているしかない。と言う役割しか与えられてなかった。
次の『完結篇』(1974)で広能の引退に至るための伏線として考えるならば、その虚しさの演出こそが本作の狙いだったのかも知れない。
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