[コメント] フライト・ゲーム(2014/米=英=仏=カナダ)
邦題はこんなもんゲームだと云っているのだが別に揶揄のつもりはないらしい。確かにちょろちょろ動き回るキャメラはゲームらしく軽薄で、飛行機の外観が全くリアルでないのも終盤をゲーム感覚にしている。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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リーアム・ニーソンが車中でウィスキーをコップに注ぐファーストカットから早速にスローモーション、ピアノがポロロン、みたいな感性麻痺の演出は、アル中描写に相応しいのかも知れないが観客をアル中扱いしているようにも思える。窓際座りたがるジュリアン・ムーアの告白は大した告白でないし、娘とリボンの泣かせは下らない。
そして、全てはリーアム・ニーソンのアル中幻覚かも知れないというニュアンスが中途半端でいけない。なぜか報道管制の敷かれないニュースで「麻薬取引するかも」と云われた途端に麻薬のなかから爆弾発見、みたいな件はもう、演出側が幻覚のふりをしているとバレており何の宙吊り感覚もない。あるべきスリルがない。
結局、軍隊無視して急降下する副操縦士のヤケッパチだけが、突発喜劇的で類型化を免れており心に残る。美人スチュワーデスが恋しいぐらいの安い動機なのがいい。あと、私の云う事聞いたら一年間国際線無料、の申し出に一斉に従う乗客の件も喜劇的で良かった。いっそ全部喜劇で安くしたほうが良かったではないのだろうか。
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