[コメント] アバウト・タイム 〜愛おしい時間について〜(2013/英)
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公開からずいぶんたった12月になってようやく鑑賞。前評判にたがわぬ、いい映画でした。
主人公のティム役の俳優さんは、私は初見かのかな?(違ってたらごめんなさい)。どっちかといえば「不器用でドジな、モテない君」だという第一印象だったが、いやいや、なかなかよくデキる男だった。それなりにモテるし、仕事だって、同僚に「本当のデキナイ君」を置いたから、なんだか優秀に見えてくる。
確かにこの能力は「おいしい能力」だ。こんな「あ、やりなおしたい」と思った瞬間は今までの自分の人生で何度でもある。毎日そんな繰り返しだ。のび太が「ドラえも〜ん!」と毎回泣きつくようなフィクションが日常ではない自分にとっては、「ドラえもんがいたらなぁ」というように、まずその「能力」にあこがれる。
しかし、途中からは「その能力」は、話の中心ではなくなる。もっと「ラブコメ」的な、「ケイト・モスのファンじゃないことがバレたらどうしよう」というようなことも起きないし。
そして、じんわりとした「愛」の時間が映し出される。そうすると「能力」が邪魔にも思えてくる。最後は「パパとの思い出」に力を使う。そういうための能力だとしたら、つまらない。
そして、この映画の評価を分ける「タイムトラベル」のルールの曖昧さ。そしてパラドックスにあまり言及しない点。私も「オールユーニード・イズ・キル」みたいに、戻ったら、そこからやりなおすと思っていた。そうやっていると思ったら、「妹」の話のところで、「え?そこまで戻るの?じゃぁまた、メアリーとの出会いはやり直し?」と思ったら、過去を変えて、そして戻ってこれちゃう? ずいぶん都合のいいルールだ!と思っちゃったもの。いや、序盤でメアリーとの出会いをやりなおすあたりで、「これじゃ、また舞台でのセリフ忘れ、失敗しちゃうんじゃないか?」とか思ったのに。「バタフライ・エフェクト」見てないのとか。
惜しいんです、実際。こう「悪いやつ」が出てこない、じっくり浸れる映画なだけに。
そこで、提案。この「能力」。たとえば、「人生で3回だけ、過去をやりなおすことができる」というのだったらどうでしょうか?これなら、「いつ使うか?使わないか?」という、選択や、緊迫した話になったのでは?・・・・これだと、レイチェルが過去に出演した『きみがぼくを見つけた日』と同じジャンルになってしまうね。
もうひとつ余談。レイチェル、そういえば「腰のところに小さな蝶?のタトゥ」があったね。前に見た映画(『きみがぼくを』か『きみに読む物語』か)でも見かけたけど、なんかイメージ(レイチェル本人の、ではなく、役の)に合わないなと思うんだ。
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