[コメント] ケープタウン(2013/仏=南アフリカ)
すんげー重たい重たい映画だ。見ごたえは十分。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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アパルトヘイトが終わっても、闇はまだまだ根深い南ア。格差は広がり、重犯罪なんて日常茶飯事。こういう映画があると、「日本はなんて平和なんだろう」とちょっとだけ安心もするし、他人事のような気もしてしまう。これは映画で、絵空事かもしれないが、確実に「こんな様なこと」は普通におきているんだろうという事が感じられる。
特に海岸での捜査のときの悲劇。真昼間のあんな明るい太陽と、美しい海のそばで、普通以上に血まみれな事件。なんだか「死亡フラグ」立った気がしたら、腕チョンパで、バッサリ。
そして家族らを巻き込んで、どんどん傷つきながら、それでも追い詰めてゆく様は圧巻。
オーリーもウィテカーも、超熱演。ウィテカーはともかく、全裸でがんばるオーリーにこんな社会派の映画に出るだけの裁量があるとは思わなかった。ただ、30代後半のオーリーに、あんな大きな「息子」がいるのにびっくり。てっきり「弟」だと思ったよ、最初は。
この映画で一番つらいのは、殺人事件でもなく、薬物をめぐる抗争でもなく、人知れず子供達が犠牲になってゆくところ。そして弱者達は、ひたすら弱者のまま踏みつけられる。
ああ、重い。つらい。後味も悪い。好きなジャンルの映画でもない。でも「見てよかった」といえる、大切な映画です。
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