[コメント] さまよう刃(2014/韓国)
『わらの犬』のバリエーション。実に胡散臭い。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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実情に合わない法の告発は文芸の大切な仕事であり、『天国と地獄』のような立派な成果もある。少年法に課題を抱えているのは韓国も日本と同じだと本作は知らしめている。それはよいとしよう。
しかし、動物のような加害者に合わせるかのように被害者も血に飢えた動物になって、自らを貶めてどうするのだろう。ここには倫理観の欠片もない。しかも『わらの犬』のような閉塞状況ですらなく、いくらでも警察に任せることができる状況なのが笊である。
「深淵を覗く者は深淵にまた覗かれているのだ」というニーチェの箴言が余りにもぴったりな駄作。被害に合ったものは何をしても許されるのだ、という清張流の活劇にカタルシスを求める作品を私は信用しない。本当に告発したいのなら活劇など排すべきだ。このような情動を抑える力を持った映画をこそ観たいのである。
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