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[コメント] マップ・トゥ・ザ・スターズ(2014/カナダ=米=独=仏)

正直、ストーリー自体は「他愛もないハリウッドのゴシップ覗き」なんだが、ジュリアン・ムーア×ミア・ワシコウスカが「鬼気迫る」演技対決は見もの。
プロキオン14

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







ジュリアン・ムーアが「演技派」なのは、過去の実績を見れば明白だが、ミアがこんなにもすごいとは思わなかった。いや、『イノセント・ガーデン』でニコール・キッドマンと対決していたのをみているから、当然と言えば当然なのだが、まさか『アリス・イン・ワンダーランド』の表情乏しい女の子が、ここまで化けるとは。

ストーリーは「ハリウッドゴシップもの」。ハリウッドの住人たちは「夢」と「虚飾」の世界で暮らしている。さぞ、ドロドロした「裏の顔」を、白く塗りつぶして微笑む。

見ているものは「あぁ、ハリウッドって、やっぱりこうだよねぇ」とかいう「覗き見気分」で、楽しむ。そこに「実名」を織り込むことによって、ワクワクさせられる。ある意味ハリウッドという幻の「セルフパロディ」。それが縦糸。

そこにジュリアン・ムーア演じる女優と、ジョンキュー一家が、ミア演じる少女によって、人生の歯車が狂っていくという横糸をつないでできた映画。

縦糸部分は、ほんとに他愛無い。ないから、そこにジュリアン×ミアが印象に残る。

しっかし、よく出演したねぇジュリアン・ムーア。この方、ニコール・キッドマン以上に「汚れ役」もこなす。ヌードだってまったく厭わない。「女優が女優を演じるのは敬遠することが多いが、ジュリアンは真剣に打ち込んでいて凄い」とクローネンバーグ監督が言っているが、確かにそうかも。

もうひとり、よく出演したなと思ったのが、ジュリアン演じる女優ハバナの友人役の男。途中「3P」のシーンから、電話がかかってきた後、「丸出し」でスクリーンを独占。ボカシの向こうの「凸」は「凸凸凸」だったんだろ(言わせるな!)

そういえば、駆け出し俳優の運転手、どっかで見た顔だと思ったら、『トワイライト』のヴァンパイアの主役の子か。あまりその後どうしているか知らなかったが、ぼやぼやしてると、脇役だった兄役のケラン・ラッツが、アクション映画で頭角を出し始めているので、置いてかれるぞ。

(評価:★4)

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