[コメント] エクソダス 神と王(2014/米)
薄味で、ひっかかるものが全くない。とてもスコット監督が作ったものとは思えない。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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大変申し訳無いが、まず本作はコンセプトの時点で既に失敗していたような気がする。 本作の物語は、基本的に聖書の物語に沿って描かれており、それは良いんだが、それを徹底して人間視点で描こうとしているところに最大の特徴がある。いわば聖書物語を信仰ではなく、あくまで物語として作ろうとしているわけだ。
あくまで映画はリベラルなものであり、「こう作らねばならない」という束縛から脱して自由に映画をつくろうというその試みはある意味では正しいとは思う。だけど、それをストレートに作って受け入れられるのは、半世紀前の感性なんだよ。すでにひと回りしているのだから、もうちょっと違った切り口で語っても良かったと思うし、そこからプラスαが欲しかった。それがどんな方向になるとしても、もう一歩踏み込まなければ、魅力的にはなりえない。
本当に踏み込んでしまってどうしようもない物語に仕上がった『ノア 約束の舟』(2014)という前例もあるものの、その覚悟が中途半端なため、どっちつかずの薄味物語になってしまったのが残念なところだ。
あと、ベイルがこの役には合ってない。別段中東出身の役者にやらせよというつもりはないけど、エジプト王宮で王子の兄弟として育ってる人物が、なんで最初から髭面なんだ?全身ツルツルに剃った姿で登場し、中盤からどんどん小汚くなっていく姿にした方がリアリティあったんじゃないかな?
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