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[コメント] ザ・レイド GOKUDO(2014/インドネシア)

キャラクターに付加する才能の分布が一様で皆等しく仕事が出来てしまい、無能という概念がない。後継者が無能という組織の継承問題が成立し難いのである。息子が才気走り過ぎた設定にしても、遠藤憲一組との力関係が曖昧なままにされては事の深刻さが伝わらない。
disjunctive

組織戦の動向を観察する視点を確保するために導入された主人公も受動的な立場を出ない。ただ、息子の暴発で立ち上がる大久保彦左衛門的な副官の美学と彼の受動性が絡むと、動機の不在が清貧の物悲しさを訴える。視点であるがゆえに自意識が不在になってしまう哀れである。かかる薄さは、横スクロールアクションゲームのエンディングに類する感慨を最後にもたらしてくれる。

(評価:★3)

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