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★3 | 市子(2023/日) | 出生の謎に至りでかくなる話に青春活劇が立ちはだかり、情報開示の偶然依存を許容するべく筋の進捗を押しとどめる。その展開の伸縮は計算ではなく泥縄に近く、魔性なのか薄幸なのか、互いに相容れない訴求の根拠の狭間で男たちは翻弄される。 [review] | [投票(3)] |
★4 | デューン 砂の惑星PART2(2024/米) | 空想の誇大さはナンパを政治の大状況に絡ませて文弱が乙女心をキュンキュンさせる文系浪漫の邪念を受容させ、信憑性を得たナンパは空想を地上化する。 [review] | [投票(1)] |
★3 | ラスト・オブ・モヒカン(1992/米) | フェロモンを放散すべくリスク嗜好に走る男は、戦場の体臭の中にフェロモンを追体験させようとする。臭気は映像には扱いかねるゆえにたちまち統率を逸し、血が騒ぐ女はミイラ取りをミイラにする。 [review] | [投票] |
★4 | 水戸黄門(1957/日) | 権力の行使に酩酊してやつしをやる気がない。行政のディテールを要請する行使の欲望に応じて美術は重くなり、その暗いとばりの中で呼応し合う龍之介と千恵蔵の流れるようなナルシシズムは悲恋を筋に絡み合わせ、恋に同情する度合いに基づき人物を分類する。 | [投票(1)] |
★4 | 聖地には蜘蛛が巣を張る(2022/デンマーク=独=スウェーデン=仏) | 倒述で明白になっている犯人の心理に対して探偵役の腰が引け方が釣り合わず、誰の視点が話を宰領するのか不明なオフビートはイヤさを増感ではなく緩和する類の喜劇である。法廷物への気負いが逆流し人物たちが倒述の作法に適った振る舞いができないでいる。 [review] | [投票(1)] |
★4 | 黄金(1948/米) | 山賊がブルース・ベネットの印象を変えてしまうように、彼らはロバとともに話の中心で筋を統べるために、ボガートの神経衰弱のヒューモアに感応してしまい文字通り災難となってしまう。 [review] | [投票] |
★3 | 線は、僕を描く(2022/日) | 横浜流星の挙動を誤解した三浦友和が誤解を真実にする過程で、青年愛の不穏は解消するどころかシスターコンプレックスへと増感する。官能は逆流して友和を卒倒させ江口洋介を乗っ取り筆を走らせ淫靡を具体化する。 [review] | [投票(1)] |
★4 | 真昼の暗黒(1956/日) | 蛮性の圧によって人々から有能さを絞り出すのは暴走する無能力である。能力の滅ぶさまをストレスフルにするのは成立寸前の恋である。無能力のアクティヴさはよりによって愛人の目前で駐在(下元勉)に偽証の圧をかけ、究極の抽象物たる正義の抽出にかかる。 [review] | [投票] |
★4 | デビル(1997/米) | ハリソンに生来的に備わるダイコン性がブラピから感情の幅を吸収する。多すぎるトラブルのストレスに抗すべくハリソンの助けでマシン化した彼はホームステイの仕込むアンダーカバーのジレンマを軽やかに跳躍する。 [review] | [投票(1)] |
★4 | 女の園(1954/日) | 恋愛の課題は上京が解決になるから高峰秀子にとっては計数力の欠陥に悩まされる方が応えるはずだ。計数の悩みが恋の従属変数に過ぎなくなれば彼女から課題が奪われる。 [review] | [投票] |