[コメント] 恐怖の岬(1962/米)
1991年版の『ケープ・フィアー』との比較
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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本作はマックスロバート・ミッチャムの執念と怨念が際立っており、静かで強烈な怒りでジワジワと追い詰めていく様が恐ろしい。一方、1991年版では、デ・ニーロの行動が狂気を軸に左右されているので、単なるおかしな人と演出されている。
サムグレゴリー・ペックの家族は常識や品を持ち合わせており、いわれなき脅しを受ける身であり、観客は逆恨みの犯人としてマックスロバート・ミッチャムを憎むことになる。
1991年版のマックスデ・ニーロは気持ち悪いストーカーとして描かれ、ボウデン一家もウソや不満にあふれているため品がなく、被害者としての親近感は薄くなる。スコセッシが本作のリメイクとして敢えてこのような違いを演出をしたのであれば成功だが、やはりミッチャムの、クールさとタフさを持ち合わせ、長い年月抱いてきた復讐心の爆発表現の方が迫ってくる。もちろんペックの弁護士役は正義にあふれており、の正/悪の対比としても成功している。
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