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[コメント] 異邦人の河(1975/日)

在日コリアン対潜伏KCIAという箆棒な展開なのだが不足。なお、本作はジョニー大倉が実名で出演した作品であり、パク・ウナンと記してほしい。
寒山拾得

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







なお、音楽はジョニー大倉名義。

在日コリアン史として総花的な作品なのかなと見ていると、中村敦夫馬渕晴子夫妻登場の中盤から対潜伏KCIAの話になり、これが箆棒で刺戟的。ただ、KCIAが(米倉斉加年の社長も)ただの悪役に過ぎない辺り平板な印象で、ラストの耳千切りなど感情の爆発は唐突に見える(この監督の二作目もKCIAものらしく、この辺りが深化していると期待しつつ観られる日を待ちたい)。

監督は日活で神代、敏八、曽根中生についた人らしい。片方失くした靴の連鎖が印象的で、菅貫太郎がとてもいい。しかし、冒頭の腹刺された後の活躍は無茶だろうし、主人公の転向に金芝河の読書体験を挟むのは映画としては不足。終盤が佳那晃子と二分裂するのも印象を弱めていると思う。

(評価:★3)

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