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[コメント] 陽気な中尉さん(1931/米)

モーリス・シュヴァリエは佐野周二似の美男子なのだが笑顔が実に気持ち悪いのだ。夢に出てくる気持ち悪さ。男の軽薄の化物である。
寒山拾得

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







彼は物語をサンドウィッチして冒頭とラストで男の軽薄を唄うのだが、こういうのがひとつの理想だったのだろうか。軍人なのに軍隊をコケにしている。戦前の本邦情報局は本作など観て、アメリカ人ば馬鹿だと軽蔑しつつ戦争を仕掛けたのではないだろうか。

『』に引き続きルリタニアもので、架空の国をこれまた小馬鹿にする物語。ドイツ国家のメロディが流れるからハプスブルグ系列という想定なんだろう。いいショットは無音になるサイレント調。中尉が道向こうへウィンクしたら道路に王妃のパレードが通過するショットは面白く、クローデット・コルベールが太腿みせるのは『或る夜の出来事』のパロディ元か。本作のミリアム・ホプキンスは戸川純に激似。ピアノがやたら上手い。男優がシュヴァリエじゃなかったらどんなに良かっただろう。

(評価:★2)

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