[コメント] 美女と野獣(2017/米)
主題歌の通り、「時を超え、愛され続けて来た愛の物語」だ。しかし今迄不満に思っていたのは愛がろくに描かれない内に、即愛してると言って、即結婚していることだ。今作は、ベルを今風にして、しっかり愛の行方を描いている。更に原作を読んでみたら・・・。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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原作は、ベルが城を去った後、野獣は自分が本当にベルを愛していたことに気付き、ベルが居ないのなら生きていても仕方がないと死を決意、餓死しようとする。(青空文庫、*下記参照)
本作では、まずベルが今風の自分の意見をしっかり持った女の子で、親しくなるのは、趣味が同じでフィーリングが合うからとしている。そして映画は愛するという事は、好きな人の思いを最優先することだという。結婚という事については、ガストンという金持ちの見栄っ張りを、野獣の競争相手として登場させ、2人の闘いでドタバタした後、はい結婚!というどさくさ紛れの形にしている。つまり、原作のように「死をもって」はないのだ。映画だから盛り上げるアクションシーンが不可欠なのは止むを得なかったのだろう。これも今風の映画化と言える。
昔に何かで有った、「君の為なら死ねる」。私なんぞはこれが愛だと思うのですが。愚妻は「愛より、今月の赤字どうするのよ!」と、我が家は全く今風です。
* 原作は1740年、シュザンヌ・ド・ヴィヌーヴによって書かれた。ベル編、野獣編、妖精編と有り、大人向けだった。その後1756年、マリー・ド・ボーモンが大幅に端折って、しかも子供向けの童話として発表、これが世界中でヒットした。更にドラマ化、映画化、〜化、また各国に翻訳される毎にいろいろ変更がなされて、世界で〜版は何十種類にもなると思われる。(wikiその他をまとめました)。
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