[コメント] 暁の偵察(1930/米)
同年の『西部戦線異状なし』と並び賞されるべき不条理戦争映画の傑作。第一次大戦がいかに地獄だったかを記録し、カフカ登場の予告までしている。ホークスらしい余裕はまるでない、だいたい女優が一人も出ないのだ。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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司令官に任命された者が首斬役人を自覚し、順番に発狂寸前になるという代数的残酷は明らかにカフカを想起させる。現場に出て自分が死にたい、というリチャード・バーセルメスの切迫した心境は誠にリアル。誰でもそうせざるを得ないだろう。
空軍映画はすでに『つばさ』(27)がある訳だが、本作も見事。着陸してバウンドする飛行機の艶めかしさは本作の女優不在を補って余りある。戦闘シーンも素晴らしいし、そも、正攻法のカット繋ぎはこれでまだ30年かと驚かされるハイレベル。21世紀の映画と比べても遜色なかろう。バーセルメス対ダグラス・フェアバンクスJr.の対決というのも無茶苦茶豪華。
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