[コメント] すべての革命はのるかそるかである(1977/仏)
私服での朗読大会の初作。「のるかそるか=賽子一擲」と冒頭字幕。告発型のエセーに近く、朗読しているだけなのにキリキリと締め上げるような調子があり、難解の代表の衝突は意外と気持ちがいい。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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原題は「あらゆる革命は賽のひと振り」。マラルメの図形詩は「賽のひと振りは決して偶然を廃棄しないであろう」。革命とは「階級闘争で必然的に到来する」のではなく、偶然なのだった。ストローブには「演じるのではない、朗唱するのだ」という論文があるらしい。そんな短編。
緩い丘になった公園の芝生に、九人ほどの私服の男女が弧を描いて座る全景がいささかユーモラスに映り、あとは詩を朗読する者を個別に映す。主に女が読み、男は合いの手フレーズを入れる。間は編集でぎこちなく入れられ、リズムは意図的に乱されている。
最後にマラルメの写真と付近の町の風景。撮影場所はペール・ラシューズ墓地の「連盟兵の壁」。1871年、プロイセン軍の支援を受けたヴェルサイユ軍と戦ったコミューン蜂起の連盟兵、戦闘員が殺戮された場所の由。
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