[コメント] マホルカ・ムフ(1962/独)
ストローブ=ユイレの天衣無縫の始まり。どの作品にも溢れ出る知性は難解だが、同時にとてもシンプルなものだ。本作は普通に撮った唯一の劇映画で、攻撃対象はこいつらだとキャリアの冒頭で宣言している。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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ナチ将校の戦後の軍隊復帰を描く。主人公は防衛大の教授になり、八度目の結婚(相手は軍人ばかり)をする女を妻に迎える。連合軍、国防軍。防衛大定礎式。新聞には「防衛義務に賛成」「中立は滅亡を招く」「青年は軍隊で鍛えろ」。「防大の正当性などで悩むな」ヒトラー元帥の潔白は証明された、なんてデマも流れている。キリスト教徒は殺人をしてよいかと問われ、オルガンがハードに鳴る。
西ドイツが主権を回復するパリ条約が批准されるのは1954年。翌年発効し、西ドイツはNATOと欧州連合の集団的自衛に参加している。怪しい奴が戦後に要人として復職するのは本邦と変わらないのだった。
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