[コメント] ハーメルン(2013/日)
本作をつらつら考えてみるに、やはりあの人形劇が要にあると思う。劇題も「ハーメルン」だったのかもしれない。そして、その寓話の意味する所は・・・。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
寓話の意味する所は ‘時は過ぎ去っていき、元へは戻らない。もし昔へ戻そうとすると、待っているのは悲劇だけだろう’と言う事になる。
西島は、時計を探し得なかった。
工藤の父親は戻って来たが、妻も子も状況は変わっていた。そんな父親に運命が用意したものは、悲劇だった。
人形は‘球体関節人形’で、製作は井桁裕子イゲタヒロコ。操演は黒谷都クロタニミヤコ。共に当代の実力者だ。人形劇は、人形と思えない程リアルで、その物語は衝撃的だった。
西島はフィルムの劇を見て、時計に対しての昔のあの頃の自分の想いを思い出して、涙を流す。
こういう方向に話を導くのも悪くはないと思うが、欲を言うなら、「掘り出して、現物を見て、その後の色々ある現実、そして悲劇」というような突っ込んだ展開を観たかった。
監督がホンも書いているが、簡単にまとめた? という気がしないでもない。全体に雰囲気だけという感じもする。その中で、倍賞だけが見事にリアルだった。
結局のところ良かったのは、倍賞と人形劇だけだった。
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (0 人) | 投票はまだありません |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。