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[コメント] カーズ クロスロード(2017/米)

教えることで教わり、教わることで教える。「師弟」の物語としてそつがない。ただ、子ども向けに見せかけて大人の映画だった第1作に比して、これは大人向けに見せかけた失敗。『ミリオンダラー・ベイビー』にしてくれとまでは言わないが、苦い情感でビショビショにして欲しかった身からすると、かなり予定調和で物足りない。最低限の感動は保証されるが、ラストは「それはねえよ」と思った。総じて善意に溢れすぎ(←御門違い)
DSCH

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







「走ること」に人生の機微を託した第1作(監督はジョン・ラセター)は全ての走るアクションに情感が乗っていたが、本作はこれを超えられていない。特に、「並走する」という幸福なアクションが突き詰められていない。並走がラミレスとのものに限定され、サリーと「ゆっくり」並走するシーンがないという時点で、かなり監督はアクションに鈍感で、損をしていると思われる。開幕のレースシーンの快楽指数はそこそこ高いが。

ラスティーズが身売りした旨語る件は好き。また、ドク・ハドソンの過去のレースシーンの劣化フィルム的処理は反則的に効果的。爺さん婆さんが格好いい映画に弱い私としては、そんなに低い点数もつけられない。スモーキーさんとハドソンさんのスピンオフをラセター監督で観たい。

(評価:★3)

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