[コメント] 妥協せざる人々(1965/独)
全編に亘って非常に素早い簡潔なカッティングだ。もう冒頭のクリケットの場面からそれは顕著で、瞠目させられる。あと撞球のシーンなんかもそうだ。
また、後半になって、見晴らしの良い、開けた屋外の景色をパンニングするカットが増える。風景から人物へ。人物から風景や建物へ。若い男女が、線路脇を喋りながら歩くのを、カメラが後退移動して捉える長回しカットなども含めて、こういうカメラの動き、画面の触感を楽しむべき映画だろう。
小屋の外にいる老婦人が、ドアを開けて中に入ると、外からは分からなかったが中は温室で、チェストの抽斗を開けて、拳銃を取り出す。この部分の先の読めない緊迫感もとてもいい。この後、拳銃が使われる、バルコニーからの狙撃シーンのそっけなさも、人を食ったようで面白い。
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