[コメント] ウィッチ(2015/米=カナダ)
「不毛の地」を示す寒々とした撮影や、悪意ある切り取りのストレスの積み重ねが丁寧。神の沈黙への絶望→「背教」「背信」の安らぎ・悦楽という背徳の快感を否応なしに強いられる。だから何?という話ではあるが、それが面白いかと問われれば面白いと答える。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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信仰の「重圧」から解き放たれて、「魔女」は裸で宙を舞う。「反重力」という背信の比喩。服を脱ぐのも象徴的だ。「服=人間的理性=束縛」の比喩なのだろう。
全てのキャラクターが背信の瞬間に安堵のような表情を見せるのが印象的。なぜ、人間は人間らしくあらねばならないのか。なぜ人間である故に苦しまなければならないのか。これが本当の答えではないと分かっていながら、身を委ねてしまう。人間てそんなものでしかない。それ以上のものはないが、表現が徹底されているといえば言える。
サタニズムのことはよくわからないのだが、息子が今際の際に抱かれたのも、サタン(堕天使)によってなのだろう。
「森」がいまいち深くないのは大きな瑕疵。お父さんの声質が異様でびっくりする。知らない俳優さんですがいつもこんな感じなのでしょうか。声とのギャップのしょうもなさにもびっくり。
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