[コメント] 探偵はBARにいる3(2017/日)
映画を見終った人むけのレビューです。
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おそらく『Dear Friends』以来の汚れ役を演じる北川景子目当てで観賞。
冒頭のトラック運転手殺害の実行犯が岬マリ(北川景子)の犯行だということは、結構早々に察しがつく。
探偵に「居場所がわかったら教えてちょうだい」と言いつつ、諏訪麗子(前田敦子)を匿っていたこと、殺された椿秀雄と諏訪麗子がPURE HEARTで働くスタッフ・りんねとその顧客という関係にあったことから、だ。
ただ、なぜ北城を裏切ってまで、そして女帝と言われる地位にありながら、椿・工藤啓吉の2人も殺害してまで犯行に及んだか、に物語は収斂していく。
結果的には北城から奪ったブツを北城に買い取らせ、自分の死んだ子供と生年月日が同じ重病の篠崎里美にその金を渡す、という夢のためだったというオチだ。
しかし、観終わってからいくつかのマリの計画の杜撰さ、行動の矛盾が目につく。
PURE HEARTで探偵と出会っていなかったら、そもそもマリはどうやって奪ったブツを換金するつもりだったのか、という点。
北城に捕まった際に探偵を売って自分だけ助かろうとした点。
さらに、換金した時点でもう北城の存在は必要ないわけで、既に2人も殺しているマリが北城を早々に殺さなかった点(簡単に銃を手に入れられるのは、このシリーズではもうお馴染みなので無視するとして。正直、残弾1発と思っていたのに広場でバンバン撃ちまくるからビビった笑)
いくら自暴自棄になっていた時期があったとは言え、人を殺すにはそれなりの理由が欲しい。
そこで先ほどの無事に生まれていれば自分の子供と同じ年齢だったであろう、生年月日が同じ(2013年/平成25年/2月/18日――マリの母子手帳と拾ったリストバンドの生年月日が同じ)重病の女の子・篠原里美がキーになってくるわけだが、もう少し補強材料が欲しい。
マリの両親は牧場を経営していて、悪徳金融業者に借金をして返済が滞り、家心中するも、マリだけが生き残ったと作中で説明されていた。
ならば、北城がその悪徳金融業者と何らかの繋がりがあったと考えたらどうだろう?
復讐したい敵の懐に忍び込み、残り少ない余命の中で夢も果たす。
それならば、「殺してでも(殺しちゃいかんが笑)達成したい夢」にかなり説得力が増すと思うのだが......。
ちょっともったいない設定だな、と思った。
だが逆に大泉の台詞、「自分の子ですらないのかよ」で落涙を誘うという作戦は見事に成功したわけだが(僕に限っては)
あと何気に前田敦子っ!
『イニシエーション・ラブ』・『さよなら歌舞伎町』とビッチ役がかなりハマリ役になってきてます笑
ビッチ度で言えば、景子ちゃんを今回越えてましたね、完全に。
だって、風俗で働きながらちゃっかり北大の彼氏と結婚決めてるなんて、完全に勝ち逃げじゃないですかっ!笑
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