[コメント] セブン・サイコパス(2012/英)
これも、いかにも脚本の映画。「セブン・サイコパス」というタイトル自体、劇中で主人公コリン・ファレルが執筆中の脚本の題なのだが、画面で提示される映像は、脚本家ファレルの現実世界なのか、書いている脚本を映像化したものなのか、どうにもよく分からなくなってくる。
こういった混乱は、混乱し始めは、面白く感じるのだが、例えば、オープニングでマイケル・ピットとマイケル・スタールバーグの殺し屋コンビに絡む、覆面のサイコパス「ダイヤのジャックの男」が、後半になって虚実が混乱してくるという見せ方は、いかにもとってつけたように思えてしまう。「ダイヤのジャックの男」から離れても、ファレルとサム・ロックウェルとクリストファー・ウォーケンが三人で旅に出てからの展開は、ちょっと許容しがたい。ロックウェルの暴走は意外性があって楽しいとも云えるが、こゝまでプロットを回転させると、私には、こね過ぎと思える。なので、その後のウディ・ハレルソンやジェリコ・イヴァネクとの岩山での決闘も興が乗らないのだ。
#備忘でその他の配役等を。
・ファレルの彼女はアビー・コーニッシュ。この時点では『スリー・ビルボード』と違って結構スレンダー。
・ワンシーンだけの出番だが、豪邸の女にオルガ・キュリレンコ。
・脚本アイデアの映像化シーンで重要なのは、ハリー・ディーン・スタントンの扱いだろう。
・白兎を持つ男、トム・ウェイツ。彼もエピローグまで絡む良い役。
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