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[コメント] 地上最大のショウ(1952/米)

デミルの演出とヘストンの演技が地上最大のBADムービー
junojuna

 「デミルはデカイのが好き」と工藤俊作(松田優作)に言われてしまいそうな底抜け超大作である。野心は分かるし興行的にヒットさせたことは映画の存在意義において充分なことであるが、曲がりなりにもバックステージのドラマを描くのであればせめて葛藤への共感か感情の機微に注目させる人物描写がなくてはいけないだろう。完全に売らん哉の底の浅い手抜きの演出。いやそれがデミルのカラーと言われてもお付き合いに程がある。コメディにすらなりえず大真面目にサーカスの鬼は全編に渡って全力疾走、中盤のボス、ホリー、セバスチャンの三角関係の展開などエド・ウッドかというくらいの出色の出来栄えであった。大セバスチャンの右手などまるで加藤鷹のゴールドフィンガーだ。こうまでくると徹底的にアラを探してみたくなるもの。それでもイベント性の高い風合いの作品だとも思う。ぜひブロードウェイでミュージカル化して欲しい。

(評価:★2)

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