[コメント] テル・ミー・ライズ(1968/英)
皮肉たっぷりに歌い上げられる楽曲の数々が問題の深刻さをエンタメとして程よく担保し、陰に隠れて悲惨な状況を見て見ぬふりする者を嘲笑い挑発する。この映画の冷静で知的な姿勢を崩さない意地悪さに、為政者は感情的で声高な批判にはない居心地悪さを感じるのだ。
その居心地の悪さは“羞恥”と言い換えてもよいだろう。
寄り添おうとしても縮まらないベトナムとの距離。届かないメッセージ。そんな他人事の“壁”を超えられないもどかしさを隠さない、ピーター・ブルックの素直さにも共感する。とても真摯な姿勢だ。
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