[コメント] ネズラ(2002/日)
映画を見終った人むけのレビューです。
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このフィルムのことを、ある時期まで『大群獣ネズラ』なる幻の大映映画のリメイクだと思っていた。宇宙食を食べたネズミたちが何故か仔牛ほどに巨大化し、列車を襲ったりするパニック映画だが、本物のネズミを大量に使ったため当然ダニも大量発生し、衛生的見地からお蔵入りになったといういわくつきの映画だ。この映画はそのフィルムのように群なすことはないらしい。でもこの題名を冠するからには…という期待は見事に裏切られた。
何といってもネズラ(とは劇中一度も呼ばれてないのだが)が走るどころか、全然動かない。ネズミは俊敏さが命でしょうがよ。そして残虐に人を殺す場面も一向に描写されない。適当にシルエット等で誤魔化しているだけだ。つまるところショッカーの怪人レベルにも到達してないのである。こりゃ全然怖くないわ。密室での恐怖でも見栄えのする怪物映画はできる筈…って『エイリアン』と較べちゃ酷かもしれないが。
ドラマもこの様子では全く期待していなかったのだが、案の定であった。その辺の三流ゲームライターが喜んで使いそうな実感の伴わない軽口、ジョークの羅列。ネズラの細菌にやられて子供と引き離された母親は子供と再会できず死んでゆくのだが、それがリアルなのだと思ってるのか?この母親の亭主も冒頭、兵士に蜂の巣にされるのだが、そこまでやる必要があったのか?
ちょっと腹が立っていたので愚痴を吐きまくったのだが、せめてネズラが本物のネズミよろしく走り回ってくれたのならこちらも怒らずに済んだのだけどね…。
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