[コメント] マンハッタン無宿(1968/米)
この当時のクリント・イーストウッドは本当にハンサムで惚れ惚れするのだが、スケベで女たらし、というキャラクターを、ことさらに強調しようとしているようにも思える。女優は主にスーザン・クラークとティシャ・スターリングの二人と絡むのだが(冒頭のアリゾナのシーンを除けば)、二人の扱いの差異、場面選択の違いにも唖然としてしまうのだ。私はいずれにおいても、効果的なアップと、屋内でのアクション繋ぎを使った、豊かなラブシーンが用意されているし、二人とも、とても魅力的に演出されていると思うのだが、しかし、スターリングの謎めいた造型が勝っているかな、とも思う。
スターリングは、敵役のドン・ストラウドと二人で登場するカットにおいても、「The Pidgeon Toed Orange Peel」というクラブでの、ぶっ飛んだ描写でも、イーストウッドを部屋に招き入れるシーンでも、ちょっと尋常じゃない雰囲気なのだ。その上、とても可愛い。特に、彼女の部屋で、くるっと振り向いたカットでアクション繋ぎを行い、自分の股の間からイーストウッドを見る演出なんて最高。「オーストラリアではどんな感じ?」という意味不明な科白もいい。
そして、アクションシーンも、プールバーでの多勢を敵に回した殴り合い、ストラウドとのバイクチェイス、いずれも痛い演出が横溢していて見応え充分だ。NYの警部補リー・J・コッブが、イーストウッドに対する態度を変化させる演出も、定石通りだが、流石に上手い。
#警察署のシーンで、クラークの胸のブローチを触るのはシーモア・カッセルだ。また、ストラウドの母親をベティ・フィールドが貫禄たっぷりに演じている。
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