[コメント] コスタリカの奇跡 〜積極的平和国家のつくり方〜(2016/米=コスタリカ)
コスタリカの歴史やその選択には興味深いものがあったが、内容は同国の政治家や知識人などへのインタビューばかりで、字幕を追うのがやっとでドキュメンタリー映画としては単調で退屈。これなら本を読んだ方がよい。
コスタリカについて「軍隊を持たぬ国」としてその名前は聞いていたが、本作を観るまでは中米のどこにあるかもよく知らなかった。
本作を観て初めてコスタリカがカリブ海の島国ではなく、アメリカ大陸の中米に位置し、北にニカラグア、南にパナマと接した国だったと知った。どちらも1980年代以降、アメリカとの間で軍事介入やら紛争、内戦が絶えなかった国だが、それらに挟まれてなお常備軍をもたずにやってきたのは、確かにすごいと思う。
またそういう国が現在直面している課題が、自由貿易に名を借りた新自由主義経済の導入とそれによる経済的格差の広がりや、麻薬取引とそれに由来する治安の悪化などというのも、なかなかに興味深いところだ。
その事を知っただけでも観た甲斐があった一本。
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