[コメント] まるで再出発(1998/日)
演技派3人によるアンサンブルが絶妙すぎて、逆に絡みシーンの重要性を考えてみたくなる良作。ピンク新世代の特徴が明確に表れている。日常の恋愛が次第に喜劇になるが、決して(エロ)暴走はせず、あくまでもロマンスが中心。女性もどうぞ。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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と、DVD特典では佐々木ユメカが言っていたのだ。
彼女、当時は20代もそこそこで、ギラギラと輝く好演をしている。もはやお腹にある薔薇のタトゥーはトレードマークだと思うが、作品によっては「影のある女」「いわくつきの女」「危険な香りのする女」など、この作品においてもあのタトゥーのおかげで普通の女ではないんだよな。だからといって特別何かありそうな女でもなく……平凡すぎもしない。良い味が出ているのである。
注目すべきは田中要次だが、今となってはただただびっくりというか、思わず笑いがこぼれるというか、それは仕方ないところ。しかし物静かな青年を演じる演技力は確かで、表情で魅せる演技が良い。特に全てがばれてリビングからキッチンにたたずむ彼女を見つめたときの顔ときたら…まさに青春!淡い!ウマイ!んだよね。でも考えてみたら当時の佐々木ユメカにこのルックス(失礼)の田中をもってくるというリアリティがありそうでなさそうな配役までもが絶妙。最後の最後で川瀬に奪われる残酷なところには現実的な匂いがして気に入った。
だから、最後田舎に帰ったはずの川瀬と佐々木ユメカのシーンで消防服の田中が割り込むという強引かつ非現実的なオチがひとつの物語を調和させ完成させている。個人的にはありな演出だと思う。
女池充監督はピンク七福神きっての「日常」を撮ることに長けた監督かもね。思えば「ビタースイート」も良作だったな。
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