[コメント] ギルバート・グレイプ(1993/米)
現代社会の抱えている、色々な家族のあり方が見えてくる。
ひとつは「ボーダー」ということ。都市生活者には理解しにくい「ボーダー」が田舎町に住むものにはあって、そのラインを超える勇気があるかどうか、ギルバートの苦悩にこれが見えてくる。
知恵遅れの子供を抱え、夫に先立たれた妻の身としては、「何もしたくない」という放置的感情になることもやむを得ない。
皆、それぞれに悩みを抱え生きているわけだが、知恵遅れの少年の全く嫌みのない態度と社会と交流できない危うさのようなものが、こののんびりした映画に緊張感をもたらしている。
この風景を静かに見せられれば、何も否定するものなどないということだ。
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